月のテーマ0~2才「いっしょに」3~5才「わかちあって」
今月の聖書「その家に入ったら、『平和があるように』とあいさつしなさい」
マタイによる福音書10章13節
ユニセフ・イノチェンティー研究所が発表した報告書「レポートカード16」で少しショッキングな報告がされました。
パソコンで検索すると出てきますのでご覧ください。
これほど豊かで、清潔で、学習環境が整っている日本の子どもの精神的幸福度は38か国中、37位。
つまり日本の子ども達は「自分は幸福ではない」と感じているというのです。
「子ども達の幸福度を形作るものは何か」という研究調査です。
いくつか挙げられている要因となるものの中に、「子ども達の多くは家庭や学校での意思決定に参加する機会を与えられていないと感じている」。
また家族のサポートが大きい子どもは精神的幸福度も高くなるというのがありました。
その調査を読んでいくと、どんなに裕福で生活レベルが高くても、それは幸福度とは関係がなく、
人として重んじられているか、自分がしたいと思ったことを応援してもらっているかが、
子ども達が「幸せだな、自分はここに生きていてもいいんだな」と感じることと深くかかわっているということが見えてきます。
当たり前のことですよね。
でもこの調査の意味は国を挙げて子ども達のことを大切にしているか、
何を優先しているのかということも見えてくることです。
私たちの国は物が揃えば幸せになれるという錯覚をどこかで持ったようです。
先日から子ども達は門の所でお母さん達と別れて自分でクラスへ向かっていきます。
その姿は4月の当初とはまるで違いますね。どの子もしっかりしました。
同時におうちの皆さんも安心され、自信を持たれたのではないでしょうか。
森の風には所謂遊ばせてくれる玩具や遊具はなく、自分で自然の中で何かを何かに見立てて、
工夫して、自ら何かを生み出すように意図されています。
それはその子のオリジナリティーに溢れていますから、どの子もちゃんと認めてもらい、
大切にしてもらえるチャンスがいっぱいなのです。
当然のごとく、3学期になるとその学年なりに成熟してきて、意欲と自信に溢れています。
互いに認め合って、何がしたいのか意思を尊重されながら、社会を形成しています。
その姿は幸せであり、平和に満ちています。